ミラノ・コルティナオリンピックのフィギュアスケートを観ながら、私はずっとピアノのコンクールと重ねていました。

大勢の観客の前で、たった一人で滑る。
たった一人で演奏する。

リンクも、舞台も、逃げ場はありません。

私がフィギュアを熱心に見ていたのは、
荒川静香さんや浅田真央さんの時代から。

あれから時代は大きく変わり、日本人選手の実力の底上げに本当に驚きました。

ペアの“りくりゅう”こと
三浦璃来選手と木原龍一選手。あの演技には涙が出ました。
何度も何度も見返してしまいます。

そして、アリサ・リュウ選手のフリー。

選曲も素晴らしく、何より彼女は「滑ることが好き」で滑っている。

メダルが目標ではなく、
観客と一体になることが一番の喜び。その先に、金メダルが“ついてきた”。

その姿に、私はとても心を打たれました。

コンクールも同じかもしれません。

賞を取るためだけに弾くのではなく、
音楽が好きで舞台を楽しんで、
その結果として何かがついてくる。

この一週間、たくさん元気をもらいました

レッスンしていると思うようにいかないこともあります。心がざわつくこともあります。でも、フィギュアの演技を見ながら、改めて思いました。

私は「教えること」が好きなのだと。

私の役目は、その子の音楽が花開く瞬間を一緒に待つこと。時間はかかるけど。